娘が今週、6年生になる。
僕が初恋したのが5年生の冬だったので、娘はその歳を越えた。
早いものだ。
11歳の時、愛しの彼女はまぶしくて、とても大人に感じた。
僕は女子とは話すことが出来ないうぶな少年でした。
そんな、僕にチョコレートをくれたのがHちゃんでした。
Hちゃんは岡村孝子似で控えめな感じが可愛らしくもありました。
昭和61年2月14日の出来事です。
僕は部活動が終わり、ランドセルの背負って帰ろうとしているところに、彼女がやってきて、緑色の包装紙に包まれたものを渡されました。
彼女が何かを言っていたことは覚えてますが、何を言われたのかは覚えていません。
強烈にドキドキしたことだけは覚えてます。
これが異性を好きになるという感覚なのか…?
僕は彼女のことが気になって気になって仕方なくなりました。
しかし、どう振舞えばいいのか、さっぱりわかりません。
教科書には書いてないし、相談した友達は茶化すし…
その後、卒業するまで彼女と会話することなく、彼女と同じ中学校に入学しました。
中学に入ると野球部に入り、恋心はちょっと置いといて過ごす日々。
中学校生活も慣れた秋の日曜日、自宅で壁あてでピッチング練習していると、同級生3人の女子が自宅前を自転車で通り過ぎていく。
学区の外れに住んでいたので、こんなところに来ることもあるんだと不思議に思いました。
その後、その中の一人が僕に誕生日プレゼントを渡すために立ち止まる。
彼女は1年1組のクラスメートのMちゃん(中田喜子似)
まさかの展開に、惚れやすい僕はまたしても好きになってしまいました。
昭和62年10月3日の出来事です。
僕の中の初恋のHちゃんへの想いはどこかへ消えてしまう。
とはいえ、どう振舞っていいのかよく分からず、何事もなく自然消滅…
中二になると、同じクラスになったWちゃんが気になり、Mちゃんのことは気になることがなくなりました。
思春期は惚れやすく冷めやすい。
Wちゃんのことは気になって家電したり、休憩中に話しかけたりしましたが、何もなく…。
彼女の現在は、結婚して埼玉県在住。
埼玉県和光市で美人な46歳をみたらWちゃん(大石恵 似です。)です。
中三になると、Mちゃんの友達のKさんのことが気になって
江角マキコ似で気が強くて、そんなところに惹かれたかもしれません。
帰りの時間が一緒になるように、部活が終わってからワザと遅らせたり早めたり。
今でいうストーカー。よく言えば、情熱的。
人気者でもある彼女は僕のことなど眼中になく、好きな想いを抱えながら、別々の高校へ行くことに。たまに通学中に駅ですれ違い、想いもすれ違い…
そんな叶わない想いを抱えながら、大学進学に向けての勉強をそこそこ頑張っているところ、初恋のHちゃんと駅で再開しました。
僕はぎこちなく声をかけ、彼女がぎこちなく応える。
たどたどしい会話を交わしながらも、心は繋がっている感じがしました。
一緒にいるだけで、ドキドキし穏やかな感情に包まれる。
これが恋が実るということなのか?
初めて感じた感覚でした。
この人と一緒になれたら幸せになれるだろうなと漠然と思いました。
しかし、別れはあっけなく訪れます。
僕がHちゃんに再開する前に、Kさんに好きだと告白していたことを彼女が知ることになり、不誠実な男だと振られてしまいます。
僕はKさんに告白したのは、Hちゃんと再開する前の話だから、許してほしいと懇願したがダメでした。
彼女からすれば、振られたから私?!という思いだったのでしょう。
時系列で見れば、僕が不誠実に見えるかも知れないけど、僕の想いはまっすぐにあなたに向いていたことを信じてほしかった。
敢えて言うなら、再開のタイミングが悪かった。
1992年の梅雨時の出来事です。
もし、やり直したい過去があるとしたら、この時の自分の行動をやり直したい。
どうやり直すかはわからないけど、誠心誠意謝りたい。
それによってその後の人生が変わるとしたら、奥さんに出会えなくなるかもなので、このままでよかったんだと思うこともある。
その後は、しばらく女性を好きになることができませんでした。
そして時は流れ、センター試験受け、某地方の大学に入学。
大学時代は、バイトで知り立ったOちゃんと野球観戦に行ったり、Sちゃんとは初詣に一緒に行き、Nちゃんとは映画「アルマゲドン」に行き、Kちゃんとは「タイタニック」を見に行ったが、恋人同士にはならず。
人の心なんて簡単に癒えないし、変わらない。
Hちゃんへの想いが募るばかりでした。
そして、社会人になり某医療機器メーカーに就職。
同期60名。大卒の女子がみんな美人さんでビックリしたことを覚えてます。
女子は見た目で選ばれるんだと…男社会…それが世の中
そんな社会に選ばれた同期のKKちゃん、車で送ってほしいとお願いされたのは、私を口説けという合図だったのか。
今となっては謎ですが、言われた通りお家まで送って行き、何もしませんでした。
そしてある時、友達の紹介で同じ年の保育園の先生と付き合い始めます。
僕は25歳。
彼女は結婚をとても意識していて、ドン引きしてしまいました。
当時の自分は仕事に対して自信が持てず、今は結婚してはいけないぐらいのことを思っていました。
そんな感じなので、当然のように別れを告げ、彼女は別の人とさっさと結婚してしまいました。
その話を聞いて、女の心変わりは早いことと、彼女が結婚して彼女に対する責任がなくなってうれしく思ったこと。
僕もズルい人間だなとも思いました。
そして、2004年10月、いつも隣にいてくれる奥さんに出会います。
出会いは突然で、某地方都市の駅前でかわいい子を見つけ、なぜかこの子に声をかけないと一生後悔するという感情に襲われました。
いわゆるナンパ。
もっと格好のいい表現は無いのか!
「別に断られても、どうせ2度と会うことはないし、どうってことないじゃん」と自分に言い聞かせ、彼女に声を掛けます。
何を言ったのか覚えてませんが、必死だったこと、別れ際、携帯番号を書いた紙を渡し、「気になったら電話して!」と懇願して別れました。
あ~やっちまったーと思いながら、自分の感情に従って行動して妙な満足感を得たことを覚えてます。
何時間たったころだろうか? 知らない番号から電話があり、来た!と思いつつ出ると、彼女でした。
このドキドキ感…久しぶり。
今思い返すと、初恋のHちゃんとどこか似ている雰囲気でした。
このことは、奥さんには言えない。
僕は奥さんに付き合っている頃からずっとついている嘘があります。
それは、「あなたが初恋の人」
こんな嘘はいいだろう~。
2007年8月、僕は妻と結婚し今は二人の娘と楽しく暮らしています。
文章は薄っぺらいが、濃密な時間を過ごすことができました。
僕と出会い時間を共有してくれた女性に言いたい「ありがとう」
これが俺の恋の話。
娘に伝えることのない恋の話。